センド・リターンエフェクト


センド・リターンエフェクトは直接トラックにインサートするインサートエフェクトとは違い、新しくリバーブトラックなどを作り、そこから各トラックにエフェクト情報を送って、そのかかり具合などをそれぞれ調節しながら、全体の色を整えていくようなエフェクトのかけかたです。

なので、センド・リターンエフェクトに使用されるのは大抵リバーブになります。これは全体の空気感を出すために使われることがおおいからです。
では、なぜリバーブエフェクトはマスタートラックに直接インサートしないのか?
それは例えばコンサートホールをイメージしたリバーブであった場合、マスタートラックに直接インサートしてしまうと、全楽器がコンサートホールの中心で固まってライブしているようになってしまい、音がゴチャゴチャしてしまいます。そこでセンド・リターンエフェクトをかけて、例えばドラムは響かせすぎないようにして、ピアノはよく響くようにするなど、それぞれの楽器でリバーブのかかり具合を調節することで、まるでバンドがコンサートホールを隅々まで使っているかのような広がりと立体感を演出することができるのです。
これは歌の録音やギター、ボーカル、弾き語りのレコーディングでも超重要なエフェクトと言えるでしょう。
最近ではレコーディングはエフェクターを通さずにノーマルで歌などを録音して後から処理することが多いですが、もちろんレコーディングの際にセンド・リターンエフェクトなどでリバーブやディレイを加えた状態で「掛け録り」することもしばしばあります。
「掛け録り」のメリットとしてはボーカル自身が歌を気持ちよく歌えることでいいテイクが録れるところでしょう。
また編曲依頼や楽曲アレンジにおいても、やはりセンドで掛けるエフェクトは重要です。
編曲依頼の楽曲がバラードであればやはりリバーブの効いたピアノやアコギ、そしてストリングスなどで盛り上がる楽曲アレンジにしていくわけですね。また最近ではこのセンドリターンを利用した「サイドチェイン」という利用法も注目されています。
センドリターンで使うリバーブのプラグイン
センドリターンで使うリバーブのプラグイン
リバーブには様々な種類があります。
リバーブには様々な種類があります。